この歳になってようやく、自分の本当に求めているものが何なのかが、
少しずつ分かってきたような気がする。
欲しいもの、
求めているもの、
そばに置いておきたいものが、
限られてくる。
そう。
「本物志向」になる。
若い頃は、欲しいと感じるままに目の前のものを買ったり、手に入れたり、
やってみたいと思ったままに行動してみたり。
痛い目もたくさんみたし、
失敗もたくさんあった。
でも、そんな経験が、今、とても役に立っていると思う。
その色んな経験や体験から、
感情が自然淘汰されて、
シンプルになっていく。
物選びはもちろん、
付き合っていく人間関係も。
直感が、研ぎすまされていく。
今、仕事をしていても感じるけれど、
お客さんは、
「少し高いけれど、やっぱりこれが欲しい」って思って、
頑張ってお金を貯めて、商品を買いに来る。
そして、そうやってやっと手に入れた「本当に欲しかったもの」って、
ずぅっと、大切にする。
だってやっぱり誰だって、
自分自身にとっての「本物」を手に入れたいもん。
人間関係だってそう。
「誰かにこの気持ち、分かって欲しいな」とか、
「誰かに私の存在を、特別なものだって思ってもらいたいな」っていう気持ちから、
私たちは、本当はいつだって、分かり合える相手を探してる。
「ここだ」って思える場所を、探してる。
「これだ」って思えるものを、探してる。
そして、ようやく出会えたそれを、
ずぅっと大切にしようと思うようになる。
悲しかった分だけ。
苦しかった分だけ。
涙流したその分だけ。
有り難み、かけがえのなさが、分かるようになる。
だって、
「当たり前なんてものは、ないんだ」ってこと、
身に染みて、分かっているから。
10年先も、20年先も、
ずっと、そばにあり続けるもの。
私にとっての「本物」を、
これから先も、求め続けていきたいな。
心から、大切にしたいと思えるものを。